伊那市ワーケーションの新コンテンツの、信州高遠ジビエ加工センターさんによる、狩猟体験ツアーの様子をご紹介させていただきます。(※狩猟にまつわる写真を掲載しています。苦手な方はご注意ください。)
今回ご案内いただいたのは、信州高遠ジビエ加工センターの藤川さん。
有害駆除として捕獲した鹿が捨てられ、命が無駄にされている現実に疑問を抱いたところから立ち上げられた、信州高遠ジビエ加工センター。今回の狩猟体験は、実際に山で罠に掛かった鹿を捕獲し、解体するところまで見学できるプランです。獲物が罠にかかっている場合は 「獲物に近づく際の気をつける事」「追い込み方」「失神のやり方」「止め刺しのやり方」「運搬車までの所作」等、普段搬入者がどのように、有害駆除に関わっているかを体験できます。
罠が仕掛けられている場所は、プロの猟師さんと一緒でなければ入っていけない、深い自然の奥地にあります。今回の罠の設置場所の近くには、美しい山室川が流れていました。
山の急斜面を登っていく場面もあります。(※参加者の方には、長袖、長ズボン、歩きやすい靴、軍手等、安全な格好でお越しいただきます。)斜面を登って入っていった森の中に、この日はオスの鹿が罠にかかっていました。動物と距離をとった安全な場所から、止めさし(捕獲個体を確実に保定した後、棒などで頭部(後頭部)を殴打し失神させ、ナイフで頸動脈や心臓付近の血管等をナイフで刺して失血死させる方法)の様子を見学。
有害駆除とはいえ、ひとつの命をいただく場面。深刻な獣害被害のことだけでなく、普段の食生活のことまでも考えることができる貴重な時間となります。
「県外の方にも、地元の方にも、有害駆除や、狩猟の仕事に興味を持ってもらえる機会にしたい。実際に猟師になってもらえる人がいたらとても嬉しいです。」と藤川さん。
捕獲した鹿は一時間以内に加工センターへ搬入します。その「時間」が重要とのこと。
清潔に管理されている加工センターで、解体部屋の外から(各部屋がガラス張りになっていて見学しやすい環境です)鹿の洗浄・剥皮・内臓摘出・カット室での解体を見学。参加者の方の中には、解体の様子が見えない場所から見守る方も。無理やりに絶対に見なくてはいけない、という体験ではありませんので、ご安心ください。見学しながら、鹿のどの部位をどのように加工して活用しているのか等、分かりやすく丁寧に教えていただけます。
信州高遠ジビエ加工センターを開業した経緯、猟友会(捕獲者)の減少等のお話しを聞く中で、様々な課題に向き合える機会となります。鹿が罠に実際にかかっているかどうかは、当日にならないと分からないのですが、かかっていない場合も、狩猟の現場で、罠の仕組みなどを学ぶことができます。詳しくは伊那市ワーケーションまで、お気軽にお問い合わせ、ご相談くださいね。